★夢幻泡影★ (むげんほうよう)

~尽きてゆく魂の詩~

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ハウルの動く城 ~後編~

先日「ハウル」をテレビでやって
いたので、早速録画して、観た。

「まるで絵画のようだな」、というのが、この
映画を観終った、わたしの第一印象であった。

絵画とは、必ずしもすべてを説明する
必要はない。全部を説明してしまったら、
それは写真であって、絵画ではない。

「漠然と」なにかが描かれている。
これはなんだろう? 山だろうか?
それともドーム状の建物だろうか?

「漠然と」することによって、鑑賞する
人に、作品への参加を呼びかける。
それが、絵画というものである。

それにしても、今回の作品。
「ハウルの動く城」なのだが・・・

良く言えば、絵画的。
悪く言えば、ワケワカメ。

もしこれが、意図的に「漠然と」させている
のならば、その芸術性はかなり高いのだが、
プロデューサーの鈴木さんの性格からして、
その可能性は、とても低い。

全編を通して、主人公であるハウルの「目的」が
よく分からない。彼は一体なにをしているのだ?
だれと、なんのために戦っているのだ?

カルシファーとハウルとの関係も、詳しくは謎だ。

感動のラスト・シーンにしても、呪いをかけられて
お婆ちゃんの姿に変えられていたヒロインが、いつ
もとの姿に、なぜ戻ったのか? ということばかりが
気になって、わたしは、あんまり感動できなかった。

とにもかくにも、最後まで一気に観さ
せる。観る者の心を魅了する。そこら
へんは、「さすがは宮崎さん」である。

わたしは、録画した「ハウル」を、
もう一度、観てみた。そして、
もう一度。そして、もう一度。

そして、5回目ぐらいを観ている
ときに、わたしはハタと気がついた。

この作品は、宮崎駿の「遺書」なのだ、と。

067.jpg

つまり、この作品の中で、主人公のハウルは
宮崎さん本人なのだ。そして、「動く城」は、
「スタジオ・ジブリ」、そのものではないか?

とすると、この映画は、このように解釈できる。

ハウル(=宮崎駿)は少年時代、組織を動かし、
火を司る悪魔であるカルシファー(=鈴木敏夫。
元「アニメージュ」編集長。すべてのジブリ作品の
プロデューサーでもある)と出会い、彼と契約を結ぶ。

そうやって悪魔の力(=ファンタジーの世界)を
手に入れたハウルは、戦争(=仕事や結婚生活と
いった日常の生活)を止めさせる(=忘れさせる)
ために、「荒地の魔女」(=食欲や性欲といった、
人間が根源的に持っている欲望の象徴)などを
相手にして、孤独な戦いを続けているのだ。

ハウルの忠実な愛弟子である「マルクル」は、
言うまでもない。宮崎さんの長男、宮崎吾朗
である。

とすると、ヒロインである「ソフィー」は、
象徴化された、宮崎さんの奥さんであろうか?

「いや、そうではない」と、わたしは考える。

ソフィーは、宮崎駿とともにスタジオ・ジブリの
二枚看板のもう一人。宮崎駿の、文字通り、
「女房役」である、高畑勲のことだろう。

(ちなみに高畑勲とは、わたしの中の最高傑作である
「おもひでぽろぽろ」の脚本・監督を務めた人物である)


ハウル(すなわち宮崎さん)が、最も恐れ、
そして同時に、最も愛している「サリマン先生」。
彼女こそが、おそらくは、象徴化された、
宮崎さんの奥さんの姿であるに違いない。

現在、宮崎駿は65歳。高畑勲は70歳。

魔女の呪いが解けたヒロイン、ソフィーが
最後に言った言葉。「カルシファーが千年も
長生きをし、ハウルが心を取り戻しますように」

この言葉の中に、わたしは、逆説的に、
スタジオ・ジブリの老齢化を憂えながらも、
今後の繁栄を祈る、宮崎さんの「遺志」を、
読み取るのである。

ちょいと、深読みしすぎだろうか?

066.jpg

わたしはもうすぐいなくなるから、
宮崎吾朗監督作品「ゲド戦記」を
観ることは、おそらく、ないだろう。

けれども、スタジオ・ジブリは、
わたしの青春であり、わたしの夢で
あり、わたしのこのみじめな人生に、
多くの慰めと希望を、与えてくれた。

だから、この場を借りて、
素直に、お礼を言いたい。

ありがとう、宮崎駿さん。
ありがとう、高畑勲さん。

スタジオ・ジブリの皆さん。
ホントに、ホントに、ありがとう。

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  1. 2006/07/31(月) 10:35:02|
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ここの管理人 : 木塚ベラ (きずか ベラ) 氏。


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久留米大学附設高校中退。大学検定試験を経て、早稲田大学第一文学部卒。中学校講師を依願退職後、フリーに。現在、エッセイスト・株式投資家・小説家・心理学者。

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